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事務所コラム

根保証

1.根保証

2.個人根保証契約

3.保証意思宣明公正証書

4.まとめ

 

 

1.根保証

 

根保証とは、債権者と債務者間に発生する一定の範囲に属する債務を保証することです。

例えば、卸売業者が小売店に商品を卸す場合は、取引が継続している間は複数の代金債権が発生し続けます。この発生し続ける代金債権を保証することが根保証になります。

 

 

2.個人根保証契約

 

根保証は、根保証契約時には保証する債権の額が決まっていません。個人が根保証人となる場合は、極度額を定めなければ根保証契約は無効となります。

極度額とは、根保証人が保証する最大金額のことです。

例えば、極度額を100万円と定めた場合は、代金債権の合計が150万円だとしても、根保証人は債権者に対して100万円払う義務を負い、残りの50万円を支払う必要はありません。

2020年4月1日の民法改正により、保証される債務の種類に制限がなくなりました。これにより、個人が根保証する場合には極度額を定めなければ当該根保証契約は無効となります。

 

 

3.保証意思宣明公正証書

 

以下の場合に、保証人は公証役場で保証する旨の公正証書を作成し、その1か月以内に(根)保証契約をしなければ当該契約は無効となります。

 

1、事業のために負担した貸金等債務を主たる債務とする保証契約

2、主たる債務の範囲に事業のために負担する貸金等債務が含まれる根保証契約

 

また、保証人が法人である場合や、主たる債務者が法人である場合のその取締役等は公正証書を作成する必要はありません。

 

 

4.まとめ

 

2020年4月1日の民法改正により、保証契約のルールが大きく変わりました。保証契約自体が無効となる場合もあるので、不安がある方は契約締結前にお近くの司法書士にご相談されることをお勧めします。

2020年04月02日

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