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事務所コラム

相続に関する民法の変遷

平成30年7月6日、平成30年法律第72号「民法及び家事事件手続法の一部を改正する法律」が成立したことで、

大きく相続法が変わります。

今回は、日本において民法が制定されたところから、現在の改正に至るまでの変遷について記載します。

 

日本において、はじめて制定、公布及び施行された成文の民法は、

明治29年4月27日法律第89号「民法第一編第二編第三編」

明治31年6月21日法律第 9号 「民法第四編第五編」

であり、これが現代まで続く「民法」の原形であり、いわゆる「旧民法」です。

 

旧民法は、家制度を基礎として、相続に関しては、戸主の戸主権及び財産権の相続である家督相続と、家族の財産権の相続である遺産相続を中心に規定されていました。

 

日本は、昭和20年8月、ポツダム宣言の受諾後、個人の尊厳と両性の本質的平等を基調とした日本国憲法をもとに、現在の民法に至るまで6回の大きな改正を行っています。

 

①昭和22年4月19日改正 「応急措置法」

昭和22年4月19日法律第74号日本国憲法の施行に伴う民法の応急措置に関する法律が日本国憲法の施行日(昭和22年5月3日)から施行され、、旧民法中、戸主、家族その他家に関する規定、家督相続に関する規定が適用されなくなり、相続については、旧民法中の遺産相続に関する規定が適用されるものの、配偶者が常に相続人となることとなり、また、相続人の順位が改められました。

 

②昭和22年12月22日改正 「新民法」

昭和22年12月22日法律第222号「民法の一部を改正する法律」によって、民法第四編第五編」が全面改正され、昭和23年1月1日から施行されました。これが、いわゆる「新民法」です。

新民法では、相続に関して、人の死亡によってのみ相続が開始することとなりました。

 

③昭和55年5月17日改正 

昭和55年5月17日法律第51号「民法及び家事審判法の一部を改正する法律」による改正で、配偶者と第1順位以下の相続人との相続分の割合が改められ、兄弟姉妹が相続人である場合の代襲相続人が、兄弟姉妹の子までに制限され、昭和56年1月1日から施行されました。

■改正前 法定相続分                                                                      ①配偶者と直系卑属が相続する場合  配偶者3分の1  子(直系卑属)3分の2                                            ②配偶者と直系尊属が相続する場合  配偶者2分の1  直系尊属   2分の1                                          ③配偶者と兄弟姉妹が相続する場合  配偶者3分の2  兄弟姉妹   3分の1

■改正後 法定相続分                                                                           ①配偶者と直系卑属が相続する場合  配偶者2分の1  子(直系卑属)2分の1                                         ②配偶者と直系尊属が相続する場合  配偶者3分の2  直系尊属   3分の1                                         ③配偶者と兄弟姉妹が相続する場合  配偶者4分の3  兄弟姉妹   4分の1

 

 

④昭和62年9月26日改正

昭和62年9月26日法律第101号「民法等の一部を改正する法律」による改正で、あらたに特別養子縁組制度が創設され、昭和63年1月1日から施行されました。

 

⑤平成25年12月11日改正

平成25年12月11日法律第94号「民法の一部を改正する法律」が成立、公布され、嫡出子と非嫡出子の法定相続分が同等となりました。この改正は同日施行され、平成25年9月5日に遡って適用されます。

 

⑥平成30年7月6日改正

平成30年法律第72号「民法及び家事事件手続法の一部を改正する法律」が成立し、同年7月13日に公布されました。こちらの改正事項については、2019年7月2日のコラムを参照ください。

2019年10月07日
司法書士 榎本充

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